ヌードなアタシ

『そっか、わかった。
今は、無理に聞いたりしないけど…
辛かったね…』



『だめ!けいちゃん…
涙出るから、それ以上言ったら…』



『あ…うん、そうだね。
落ち着いたら…ね』



ケイちゃんはアタシの腕を取り
ぐいっと引っ張る。



『こまち、こーゆー時はね
美味しいモノおなか一杯食べるのよ!

おなかが満たされれば
心も満たされる…そんなモンよ。

今夜はチキンステーキよ、
ハーブソースに漬け込んだの。

あ、そうだ!
こまちの好きなお雑煮も作ってあげる』





腕を組み
アタシを居間まで連れて行く。



『あんまり…食欲ないよ…
それに、ステーキにお雑煮って…
合わないかも…』



『大丈夫!美味しいから。
チキンのコラーゲンでお肌スベスベ♪
お餅でモチモチ肌…
ほら、これで面接もバッチリよ。

で?あとは?何食べたい?』




『あはは…それで充分だよ』


ケイちゃんにつられて
笑ってる自分に驚いた。

心はまだ、変わらず痛いのに…


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