パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』

『水の世界』







午前中に2つの異世界へ行った龍太郎達は、昼食を摂りながら今後の予定を話し合った。

その結果。残り4世界の内、現世と文明レベルの似通った2世界へ先に跳んでみることとなる。


「それでな、フンッ。ひとつ問題が有るんだ」


「ああ〜っ! 博士が食べてたの、俺がデザートに買ってきたプリンじゃないすか?」


「加瀬のだったのか。フンッ、ご馳走さま。ちゃんと名前を書く決まりだろ? 何の為のマジックだ?」


龍太郎は冷蔵庫にひもで吊るされた油性ペンをグルグルと振り回し、リュウタロと書かれた三角パックのいちご牛乳を取り出した。


「スターツ乳業の『野いちご・オ・レ』だ。フンッ。人に盗られたくなかったらこうしないとな」


良く見ると「飲んじゃヤーヨ☆」とも書いてある。


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