モンスターハンタールチフェル2nd
 その目にはいっさいの曇りは無く、未来を求める者の瞳だ。

 ルチナはそんなアレックを下から眺めながら静かに微笑んでいた。



「さてと、そろそろ休憩もおしまいってことで、出発しましょっ!」

 スッと立ち上がってスカートのお尻を払い、荷物を肩に下げ、風に吹かれる前髪を退けて歩き出す。

 アレックも荷物を拾い上げ、肩に下げてルチナの後についていく。

 行き先は……



 ……とりあえず村探し。



 旅というものは意外と難しいもので、この未知数に広い世界を歩きで人里を探し当てるのは、やはり場所を知らない限り見つからないものだ。

 実は昨夜で10回目の野宿を終えたところだった。

 野宿するにも、モンスターに気付かれないような場所を見つけられなければ、寝ることなんて到底無理。
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