モンスターハンタールチフェル2nd
 2人は東に向かって歩き続けてはや昼過ぎ。

 太陽は頭上を通り過ぎて、後は刻々と沈んで行くのみとなってしまった頃、彼らはようやく足を止めて休憩に入った。

 荷物を足元にドサッと置くと、武器を背負ったまま自分たちも地面に腰を下ろす。



「たまには旅も良いな」

 若い青年の声で男が喋る。

「ホント、気晴らしにはもってこいね」

 こちらも凛とした姿に合う声で話す。

「でもやっぱり仲間が多い方が楽しいかも……」

「何?
 あたしと2人っきりじゃご不満なわけ?」

「さぁね」



 女の方は、地面の上で根を生やすようにまばらな、水色の長い髪をいじくりながら男を見る。

 男は肩まで掛かる夜空のような紺色の髪をかき分けて答える。
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