ベイビー ラヴ

柚子視点




コンビニにアイスを買いに来た。
暗かったが、
家から近いし…大丈夫。

どれにしよっかな…
迷っていたら、肩を叩かれた。

「ゆーずリン!」

見知らぬ男。
ここは無視して…

「えっ?もしかして、俺わかんない?」

無言で見つめることしか出来なかった…

「え―…隣のクラスの祐輔(ゆうすけ)だよ。祐輔。」

「知らない」

「そっけなぁ!あっアイス?俺もアイス買いに来たんだ。どれにしよっかな〜」
面倒くさくなった私は、適当なアイスを持ってレジに並んだ。


「あっ待ってよ!」

何故か一緒にコンビニを出て、
「このアイス、うめぇ」
能天気な声にイライラしてきて、隣の奴を睨んだ。

当の本人は、気にしてないかのように

「家、この辺?」

「なんで?」

「いや、この辺なのかなぁ…って」

素っ気なく返しても、明るく返ってくる返事に、呆れてきた。

「なんでついてくんの?」
「え?俺、帰り道こっち」
一緒に帰りたくなかった私は、道を変えて帰ることにした。

「ふーん…じゃ」

「えぇっ!」

道を曲がって、猛ダッシュ。振り向けば、唖然として立っている奴の姿。

ホッとして速度を落とした。



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