君の光を想う
柚を目で追い掛けていると、佐倉が隣へ並ぶ。
「あたしさ、両親共働きで家事とか弟と妹の面倒見なきゃ、いけなくてさ…小学生の頃、全然遊べなかったんだ」
「………」
「放課後とか休みの日とか、友達が誘ってくれるんだけど、ほとんど断るしか出来なくて、どんどん友達離れて行って」
「………」
「一人でもいいや、って思ったけど、柚がいつもいつも傍に居てくれた。ニコニコして…一緒に弟と妹の面倒、嫌な顔せずにやってくれた」
「………」
「恩返しって訳じゃないけど、柚の事、何があっても、守っていこうって思った」
「………」
「でも、柚の事守っていったのは、倖谷だったね」
「そんな事はない、佐倉もだろ」
「柚と一緒にいると、幸せな気分になるんだ。倖谷も一緒でしょ」
「まあな、危なっかしいけど…」
「あら、素直」
柚が俺達の元へ戻って来た。