君の光を想う





「我が儘言えよ」




「私、春が思っている様な…人じゃないよ」






柚の眸が不安気に揺れている。






「本当は、嫌だよ。そういうの貰うの、も…食べるのも、やだ」


「……」


「春が他の女の子と、話すのも…優しくするのも、いやだよ。ずっとずっと嫌だったもん」


「……」


「春が大好きだから。春だけ、こんな事思うんだ」






黙って声を聞いていた。

聞こえてきたのは、知らなかった本音。

次第に柚の顔が再び落ちていく。

手は微かに震えていて…





「ごめんね、春…」





謝る柚の肩に片腕を伸ばし、抱き込む形で引き寄せた。


どうしよう……





「嬉しい…」






想いが声に出てしまった。

思わず密着した柚の肩へ顔を埋める。






< 174 / 347 >

この作品をシェア

pagetop