君の光を想う






不意に柚へと視線を遣った。




何とも言えない表情が目に映る。





立ち上がり、足を進めて傍に寄る。





「…もう、見んな」





柚の視界を防ぐ様に胸元へ柚の顔を寄せた。





柚は人がどんな形でも傷付く姿を酷く嫌う。




今回は、過酷過ぎた。






「春、ありがとう。後は私が…大丈夫だから」





声の方を向くと眉を垂らした佐倉が立っていて、その隣には聖が立っていた。

聖の手にはハンカチが巻かれていた。




二人とも柚の様子に察したのか、何度か柚へと目を向けている。


聖が目で「行け」と訴え掛けるのが分かった。





「…サンキュ」





そう告げて、柚の手を握り締めつつゆっくりと足を進めた。







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