君の光を想う
柚が背を向けて、歩き出した。
それを追う様に少し離れて進み出す。
外はもう暗く、数ある街灯だけが明るかった。
もう冬も近く、風が肌寒い。
「…──くしゅっ」
前方から聞こえる寒さを感じる仕草。
身に付けていた制服のジャケットを脱ぐと前を歩く柚へ歩み寄り、小さな肩を覆うように掛けた。
一瞬その小さな肩が揺れ、微かな声で「ありがとう」という声がした。
それから何も会話を交わす事なく、家へと歩んだ。