君の光を想う











「アレ?柚…その指」


「あ、これ?春がくれたんだよ、一生の大切な宝物」




そして隣には、柚が居る。



お前と出会った時から芽生えた愛しい気持ち。


届く筈はないと諦めていた想い。


秘めていた一つの感情は幼なじみから恋人へと移り変わった。


好きという気持ちは募り、それと同時に欲が深くなって。


それでも何度だって、俺達の気持ちは触れ合った。





「しかも、左手の薬指…何よ、春。柚へのプロポーズのつもり?」


「……」



「否定しないって事は事実なんだ、やるじゃん!春」



「─…い、行くぞ」



柚の手を取り、足を進める。




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