妖精なアイツ【完全版】
「…ヒカル!お願い!!」


「三倍返しかい?」


「違う!桃子を探してほしいねん、私の足より、この馬車の方が早いやろうし。」


「え?何故桃子を?」


「それは…」


言ってもいいのだろうか、さっきの事。


桃子が、夏男にチョコを渡して、夏男が、『いらない』と言って、桃子が泣いてた…。


なんて、言えないよなあ…。


「探せばいいんだね?じゃ、ミッキーは桃子に電話して。僕はケインを誘導するから。」


「うん、ありがとう!」


桃子に電話するが、出ない。


それから、何度かけても桃子は電話には出ない。
あげくの果てには、電源を切っている。


「もしかしたら、そっとしといて欲しいのかな。」


「明日、学校で様子を見よう。」


そう言って、妖精は私を家まで送ってくれた。


家に着いて気付いたが、私は買う筈だった兄貴のチョコの事を忘れていて、慌てて買いに行った。


兄貴とは仲直りできたけど、桃子と夏男は…大丈夫なのかな。
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