妖精なアイツ【完全版】

ありがとう

演劇も終わって、皆それぞれに文化祭を満喫していた。
私と妖精と桃子ちゃん、ナオ、夏男で回っていた。


「もうそろそろだね。」


「ふあ?何が?」


ナオが呟く。私はさっき買ったいちごチョコのクレープを頬張って聞いた。


「演劇の結果発表!一位だったら賞金出るんだよ!?」


ナオが力説して、こちらを向く。私は驚いていちごをひとつ落とした。


「もし、賞金入ったら皆でカラオケ行こうねー!」


桃子も先ほど買った駄菓子を頬張って言った。
夏男はその隣でジュースを飲んでいた。


「そ・し・て…もし取ったら…二個目のジンクスゲットだね!」


桃子はニコッと笑って私と妖精を見て言った。


「…へ?」


私と妖精は何の事か分からず、二人で顔を見合わせた。


「桃子!しーっ!!」


「あ、そっか!ごめん!」


二人はなにやら慌てている。…怪しい。


「…ハートのイルカを見た二人は、結ばれる…だっけ?」


妖精がそう言うと、桃子はニコッと笑った。
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