禁断愛 母と悪魔の子
「キス、ト……」
返り血で真っ赤になるキストを見ながら思う。
こんなの、知らない。
『母さん』
あんなキスト、知らない。
母さんと呼んでくれたキストが好きだった、いい子でいつも笑顔でいてくれたキストが好きだったのに。
「あなたなんか……」
キストが振り返る。
笑っていた顔が破けて。
「あなたなんか、嫌い!」
崩れた顔が私に近づいた。
ふらふらとした足取りのキストに、ハザマさんが待てと言うが聞かず。
「また、言った……」
包丁を握りしめた彼が私の前に立つ。
頭をかきあげ、今にも泣き出しそうだった彼。
「あ、あああ!そんな言葉聞きたくない!なんでだ、俺は君を守りたいだけなのにっ」