もう一度、名前を呼んで。【完結】
でも、どうしてこんなに無数にあるのだろう。
疑問に思って尋ねてみると。
「これはですね…最初に藤宮さんに触れようとしたときに振り払われたものです。」
縦に薄く伸びた傷。
「あとのは…点滴があわなくて……。
でも体調が戻れば治りますから。
安心してください、ね?」
点滴があわない。
それはきっとあたしのこの特異な体のせいか。
…いや、特異になってしまったせいか。
あたしは過去のことを思い出して笑う。
それに看護師さんも安心したのか気を抜いたように微笑んだ。