もう一度、名前を呼んで。【完結】




品よく並んだ一軒家が、明かりを付けていて。


遠くに見える街も明るい。



黒に近づく濃紺の空に月が浮いて。


下は宝石箱みたいなキラキラの夜景。








「…………っ…」



なんだか、涙が出てきた。




「…あんま、ふさぎ込むなよ?」



ポンポンとあたしの頭を叩いて。


でも涙の理由は聞かれなかった。





< 330 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop