駆け引き×スクープ2~雪月鬼~
「それに、温泉はいれなくなっちゃいましたし、つまんなくてー」
さりげなく話を振る。
「ですね…まさかこんな事が起こるなんてね」
「本当ですよ!でも犯人すぐに捕まったみたいでよかったです♪」
「そうですね」
なかなかしぶといな。
「名前…なんて言うんですか?私、夏梨名月詠って言うんですー。月詠って呼んで下さい♪」
「永沢です…でも、お客様をそんな扱いには……」
チッ
しぶとい。
永沢に近づく。
「えー?構いませんよ?あ♪永沢さんて料理上手いんですね♪」
「ありがとうございます。」
「あーんな美味しい料理バカにする人なんていないですよね~」
永沢の動きが止まる。
「そんな奴ばかりじゃねぇよ……」
ぼそりと、永沢が言った。
「え?何か言いました?それよりー」
永沢の腕を取る。
「永沢さんて恋人いたりするんですか?」
「ま、まぁ…」
ふーん、若女将、とは言わないよな、流石に
「えー?まさか若女将かしら?」
「…なっ…!!」
「え、ビンゴ!?」
「てめぇ…んで知ってやがる!?」
あらら、口調が変わってるわ
「さぁ?なんでかしらね?」
「このアマ!!」
「……!?」
ーガシャァアン!!
永沢に押し倒された。
「なっ…何すんだよ!?」
ざけんな!!
手を塞がられる。
流石に男の力は…!
「何も言えなくしてやる……!!」
ースル
そう言って、服に手を掛けてきた。
気持ち悪い
「ふざけないで!何でこんな事になんのよ!!」
本当に感情型だな!!
「黙れ!」
ーバシッ
「……っ」
ったぁ……
殴られた。
「動くなよ…!!」
「テメェがな」
ーバキッ
ーズル
永沢が倒れる。