あまい檻−キミ、飼育中。−









「…でもさ。」


「んー?」


「いつか、また、ひょっこり帰ってくるんじゃない?愛犬クン。」


「…うん。」










待たないけれど、願ってる。



追いかけないけど、思ってる。






明日も、

明後日も、

何十年、

何百年。












こんな広い世の中で、
少なからず誰かが誰かを思ってる。



それもまた、一つの愛だと信じたい。






















果てなく続く この空は、

かならずキミへと繋がっている―……。




























< 222 / 235 >

この作品をシェア

pagetop