今日もアオゾラ、お元気ですか?
第4章

旅行

☆智夏side☆


ノロケ話が終わったあと、妃那がポツリと言った。


「ね、今度旅行行かない?」


「旅行?ってかそんなお金ないし」



旅行って何万ってかかるんじゃないの?



そんなお金、あるわけない。



ただでさえ、今ピンチなんだから。



ムリムリって言ってると妃那は胸を張って言った。



「大丈夫。旅行って言っても、親の別荘だから。ね、お金かからないっしょ?」



べ、べ、別荘――っ!?




「智夏、口開けすぎだから・・・」



「え、あぁごめん・・・って、別荘!? 妃那の家何者!?」



「何者って、フツ―の経営者だけど?」



いやいや、経営者って・・・。



サラリーマンとバイトの親よりは収入いいでしょ・・・。



「でね、最近調子いいみたいで、あたしにこの話持ちかけてくれたの。『今度の連休に旅行でも行ってきたら?別荘自由に使っていいから』って」



「そっか。うん、お母さんに聞いてみるよ。今度2人で行っていいか」



きっとオッケーしてくれるだろうな。



「は?何言ってんの?」



妃那の発言に驚いて、つい横を向く。
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