甘い恋は突然に
「あんた誰?なんでここに入れてんの?」

『これには海よりふか―い事情が…』

「ふーん。あんたが転入生ね。可愛いじゃん」

『あなたが″春のタイガー″ですな』

女の勘でこいつはタイガーだと瞬時に判断した。
虎みたいに危ない気配が漂っている。


「まなみも言ってたぢゃん。タイガーぢゃなくてたいが。
 それに俺は虎じゃないよ」

…ということは達哉のほうか。

私の女の勘は当たらないなちぇ。


というか何故この人は
徐々に近づいてくるのだろう。

『なんすか??』

「なにが?」


『なんで近づいてんの?』

「顔見たいから」


ずいぶんサラっとペラっと言ったねこの人。

やばいこのままじゃ…
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