放課後姫とヤンチャな騎士
神谷は学園の搬入口に入ると、警備員にパスカードを見せてから中に入った。


剛志は搬入口手前でバイクを停めて、搬入口を覗き込んだ。


神谷はトラックから商品を降ろしている。


トラックの扉を閉めると、神谷はサイドミラーを覗き込み髪型を整えた。


それは今まではしなかった行為だった。


剛志はその姿を見てニヤリと口元を歪ませた。


チャラッチャッチャー♪


「もしもし?」


『私、乃里子。
そっちはどう?』


「今白石学園の前。
神谷が商品を運んで行ったところ。」


『そう…
じゃあ平井カンパニーまで迎えに来てくれない?』


「尾行はもう良いのか?」


『いいわ、話があるの。』


「分かった、今から行く。」


剛志は電話を切ると、エンジンをかけた。
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