素直になれなくて



「な...何でよ。」


「お前に好きな奴がいるって
知ってたからだ。」

「あ...。ゴメ...」

「謝んな!!!
まだ、俺は諦める気なんて
これっぽっちもねぇから。」

「で...でも!!
答えてあげら...」

「ぁあぁあああぁぁ!!!!
聞こえねぇ!」

直の声で、ひかるの声は
掻き消された。


「聞いてよ!直―!!」

「今は聞かねぇ。
ぢゃあなッ!」



そう言うと、直は
走って屋上を後にした。

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