さよなら。愛しき人
「なんで倒れてたの?」
うまく頭が回らない。
なんで、わたし倒れてたんだろう。
深く考えていると、男の子はニコッと笑い、
「まぁ、いいよ。ゆっくり休んでいって。」
と立ち上がり、戸棚から箱らしき物を取り、わたしにお茶をくれた。
「はい。僕の自信作のレモンティー♪美味しいよ?」
レモンティー…。
何年ぶりだろう…。
レモンティーは、お母さんが苦手。
だから、友達の家とかしか飲んだことなかったな。
と少々思いつつ、湯気の上がっているレモンティーを見つめる。