仮想世界に生きる少年
31. 許可
朝五時に起きた。



俺は泊めてくれたのだから、せめて朝飯ぐらい作ってあげたかった。







冷蔵庫から食材を取り出し、支度をした。


今まで一人で世界を旅してきた。


そのときに学んだ料理をこんなところで行かせるなんて考えていなかった。













俺は朝飯を作り、神山の部屋をノックした。







返事がなかった。






俺は部屋を開けると、神山はいない。






俺は一人、冷めきった料理を前に待った。














三十分ほどして神山がベランダから部屋に入ってきた。





俺は神山を見てすぐに聞いた。





「どこ行ってたんだ。朝早く」




「仕事…」





「仕事って、二十四時間予告なしに仕事をしているのか」






「…うん」







俺はそれ以上神山に言わなかった。












朝飯を温め、二人でご飯を食べた。
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