仮想世界に生きる少年
9. 無駄
俺は能力を調べると自分の『分身』能力の特性は『具現化系』―『電子分身』と珍しい能力だった。
基本は分身をするものだが、Pc内部の情報を調べることができるものだった。
ただし、この能力には一つだけ欠点があった。
自分の身体に戻れなくなる可能性があるということだ。
学校などの回線までは広くないがインターネット回線に入ってしまうと道に迷い、出口が分からなくなることがあるらしい。
俺は初めて使った場所が学校で良かったと思えた。









入学式当日


俺は初めて学校を登校した。


新鮮な気分だった。


同じ服を着た奴らが学校に近づくたびに増えて行った。


学校の門に着き、時計を確認すると集合時刻二十分前だった。


俺は学校を見学した。校舎は四階建てだった。


屋上に出てみると何もない広場が目に入った。








これが校庭か…







俺は眺めた。校庭では部活動をしている生徒がいた。








陸上部か…







部員が準備をして、スタートラインで用意していた。


俺はただ眺めていた。


ピストルの音が鳴り、走り出した。


一人一人走る姿を見た。


最初にゴールした人から最後にゴールした人まで凝視した。







速いのか、遅いのかはわからない。客観的に見て思ったことは何が楽しくて


やっているのかと思えた。


ただ走り、タイムで勝敗を決めることに何の意味があるのか…






速さが何になる。







儲からないことをして何の意味があるんだ。バカバカしい…







俺は校庭に背を向け、来た道を戻った。
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