gently〜時間をおいかけて〜
三島くんと一緒についた店は、多国籍レストランだった。

「ここさ、すげーうまいんだ」

まるで、何回もきたかのような口調である。

風見さんと一緒に、何度もきたことがあるんだろうな。

当然レストランにもカップルばかりが座っていた。

「やっぱりクリスマスだと、さすがに多いよな」

三島くんはそんなことを言いながら、ウエイターに案内された席に座った。

あたしもあわせるように、三島くんの向かい側の椅子に腰を下ろした。

「何か好きなの頼んでよ。

俺が全部奢るから」

三島くんはメニューを広げると、目を通しながら言った。
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