続・女好き彼氏


「あ、海哉くん……」


あたしの目の前に立っていたのはにっこりと微笑んでいる海哉くんだった。


あたしが彼の名前を呼ぶと海哉くんは左手をひらひらと振ってみせる。


「一人でご飯食べてるんだ」


彼はそう言うとあたしの前の席に腰掛けた。


「え、うん……」


あたしは頷きながら海哉くんの周りを見渡した。


…………………いない、んだ。


あたしは自分で気がつかないうちに悠雅のこと探していた。


いないとわかった瞬間
心が落ち込んでしまう。


はぁ……、悠雅……どこ行っちゃったんだろう。


今日、朝から悠雅のことを見ていない。
休みなのかなって思うけど………


少しでいいから

一目でいいから……

悠雅のこと見たかったな。



「悠雅はいないよ」


「え?」


まるで、あたしの心を読んでいたかのように
鋭い言葉を言ってきた海哉くん。


思わず自分の心臓が飛び上がってしまった。


なんでわかったの?


なんて聞く前に、海哉くんはにっこりと微笑んだ。


「顔に書いてあるよ。悠雅はいないの?って…」


かっこよく微笑んでいる海哉くんがあたしにズイッと自分の顔を近づけてきた。


いきなりのことで不覚にも心臓が飛び上がる。













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