続・女好き彼氏

諦めの気持ち




悠雅*サイド








『あたしのこと


抱きしめてよ。


今、ここで


あなたのことなんて


もう、美夜先輩は見てないんだから』



小麻里にそう言われ……


つい、


つい、抱きしめてしまった。


だって、あいつ……


泣いていたし。


それに


ムカついたし。







「くっそむかつく」


ああ、思い出しただけで腹立たしい。

なんだよ、あいつ。


俺じゃなくて
聖斗のこと好きなくせに
別れないとか言うし

美夜のこと嫌いだし

変なこというし?


俺が何知ったって言うんだ。


なんか、小麻里に迷惑かけたか?



俺はそんなことをもんもんと考えながら
一人で広い道を歩く。


































< 304 / 355 >

この作品をシェア

pagetop