ひざまくらの後は?
それでも智くんの反応はなく、寂しくなってきて、
気にしてもらえるまでこのままでいます!
と変な意地をはり、その体勢のままテレビに集中した。


だけど、
休日の午後にやっているテレビ番組にあまり興味をひかれず、いつの間にか私の意識は夢のなかに飛んでいっていた。





ふわふわとさ迷う意識の中、

ぼんやりと感じる髪への感触。


優しく、優しく、

丁寧な動きで私の髪は形を変える。


くるくると回してみたり、するすると梳いてみたり、さらさらと掬ってみたり、

大好きな人の手が手触りを楽しむように動かされているこの状況を、

まだもう少し、このままで。





――――トリートメントしといて良かったです。


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