♀♂存在感22%の恋♂♀
突きつけられた現実



…なんか緊張するなぁ。


…教室に入る前に深呼吸をする。



…ガラッ



教室にいる人が皆こっちを向いた。

教室には男子が三人と
女子が五人いた。



櫛森もいた。


…あれ?

櫛森がこっちを見向きもしない…。




…昨日のは夢だったのかな。


…少し期待した自分が恥ずかしい。





その時、



櫛森がこっちを向いて
静かに微笑んだ…。





誰にもバレないように。
存在感薄く。



でも、あたしは
恥ずかしくって視線を外した。




『紅葉〜!おはよー。
 …うわっ、顔、真っ赤だよ。大丈夫?』



「…ぅ………うん!
 平気。平気!」




『っでさぁ、紅葉〜?
 この間あいつがねぇ〜』


あーぁ。
まただ。
またこの日々が始まる。





存在感11%の生活が。
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