この涙が枯れるまで


『今から中間テストの範囲を配ります』


先生がHRに範囲を配っていった。



『うわ!!んだこれ。広すぎじゃね~?』



『…こんなにも出来んのかな…』



三年生になるとテスト範囲が広くなる。
僕は焦りを感じた。
行きたい大学を目指すためには勉強しなくてはいけないのに、
今の僕に出来るのだろうか?
不安が募る。



『でも俺頑張んなきゃ…』


僕は上へと目指した。


少しずつでいいから、成績をあげる事にした。




僕は足早に帰ると、すぐに机に向い、ペンを動かす。
夕飯までの数時間、僕はただ問題を解いていた。



『…疲れた』


僕は夕飯を食べ終えたら、ベットに横たわった。



そして携帯を手に取る。

この携帯は百合と連絡をするのに一番早い方法なのに、今は何も出来ないただのガラクタだ。



僕は百合のメールを見返す。


やっぱり一番目につく言葉。



《愛してる》


それだけで今の僕には十分すぎる言葉。
百合に勇気がもらえる気がするんだ。
百合に頑張ってって言われる気がするんだ。




僕は百合の為に頑張る。





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