この涙が枯れるまで


お祭りですごい人だった。

でも駅の前で

優君の姿を見たの。


誰かを待っているようだった。



目が離せなくて、

優君の方をずっと見ていたら、


浴衣姿の可愛らしい子が来て、優君と二人歩いて行った。


私、すごい衝撃的で、

倒れそうだった。


息が出来なくて、


辛くて


涙が出たの。


私は、安里君から離れていった。


今は一人になりたかったから。


人混みをかきわけて、


静かなとこを目指した。


そんな人混みの中、

私の手を握る人がいた。


忘れていないあの感覚。



私の愛しい人の手。


優君の手だった。


久しぶりの優君の感触。


優君は静かな場所に連れて行ってくれた。


そして


久しぶりに私の名前を読んでくれた。


《百合》って。


それが


すごく

すごく嬉しくて、

涙の速度が速くなった。



優君ともっとはなしたかった。


でも安里君からの電話が鳴った。


ホントはもっと居たかった。


でも私が止まらなくなりそうだったから、

私は優君から離れていき、


私は安里君に


さよならを告げた。


やっぱり優君を越える人は

いないのだと


確信した。




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