この涙が枯れるまで
それから後が大変だった。
僕はもう百合から完全に離れたくて、かかってくる電話も、来るメールも全てシカトをした。
この時ちゃんと話を聞いていれば、あんな事にならなかったかな…
僕はあの事件をきっかけに、学校を休むようになった。
百合に会いたくない。
百合と話たくない。
だから僕は学校を休んだ。
でもさすがに出席日数がヤバイと思ったので僕は行きたくない学校に行った。
すごく久しぶりな感じがする。
足取りが遅くなる。
足が重い。
僕は遅刻して学校に行く事にした。
『優?』
『…和樹?』
和樹に会うのは何ヵ月ぶりだろう…
すごく懐かしい。
『元気か?てか付き合ってるんだな。小林と』
『………』
『どうかしたん?』
僕は誰かに助けて欲しかったんだ。
誰かに救って欲しかった。
でも僕はその助けを求めなかった。
僕は和樹に笑顔を向けて、
『全然大丈夫だし、ありがとな』こい言い、笑顔を向ける。
『本当か?』
さすが和樹。
付き合いが長いせいか、とても鋭い。
でも、隠すことしか僕にはできない。
『…だから大丈夫やって』
『そっか…じゃあな』
『おう』
僕はこの事を誰にも話さないでいたんだ。