secret love
紗和の卒業
店に出勤確認の電話をした途端の小沢からの呼び出しは、早紀江にとって辞める時がきた事を示した。

会うなり小沢の見たこともない形相に早紀江はかなりひるんだ。
もちろん、腹を立てている小沢に余計な事を言っても無駄だ。

『なにが言いたいかわかる?一体何をしてるんだお前は。客とやりまくって、流すんだろ?こっちは全部知ってんだよ。池袋はもう歩けないからな。』

『あの、小沢さん。誤解されてます。何の事か私にはわかりません。』

『うるせー!お前柴崎と何してんだ。』
『本当に、私は柴崎さんとは何もないです。もうお店も辞めますし、こちらにも来ませんから。』

『もう、百合ちゃんにも関わるなよ。』
『分かりました。今日は帰ります。荷物だけまた取りに伺います。』

小沢のドスの聞いた声に据わった目。
怖い。
危なかった。
あたしはもう絶対にこんな仕事はしたくない。

急いで美波に電話すると、すぐに新宿に来てくれた。
一秒でも早く池袋からでたい!

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