蜃気楼。
「ヤバッ。」

寝坊した。

完璧遅刻。

有り得ない。

戸惑いつつも制服に着替え、
大急ぎで学校に向かった。

通学路を全力疾走しながら思うコト。

それは、遅刻の原因。

昨日何かしたっけ?

頭をフル活用。

一つ、思い当たる事があった。


サユリだ。

昨日、宣言どうりにサユリはメールをしてきた。
何十通も。

私も、最初は丁寧に返していたが、
次第に面倒臭くなり、
最後は一言で返していた。

なのにサユリは、デコメの一杯入ったメールを、
素早く送ってきて、心底驚いた。

結局、メールのやり取りが終わったのは、
午前3:45くらいだった。

「はぁぁー。」

こんな時、学校は遠い。

まだつかない。ってか、走りスギ。
疲れたぁ。

走るのに疲れた私は歩く事にした。

「ふぅッ。」



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