溺愛キング
ガチャ――――……


矢耶は鍵を開け、いつの間にか入っていた。

え、

え、

え?

先に帰った?


前代未聞。

もしかしてもしかしなくても、これは危機か?


急いで俺も家に入った。

もう手洗いを済ました矢耶は寝る準備していた。


『矢耶』

「あ、ベットは別々じゃないからね。じゃぁ、おやすみ〜」


バタン―――……


虚しさと悲しさが一気に押し寄せてきた。

静かにしまったドアをただ見つめるしかなかった。
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