トナリの無口くん
「けいぽんなのっ!!!」
………けいぽん????
誰だっけ、それ。
聞いたことはある気が………
ガタン!!!!
あたしの横で、椅子が倒れる音がした。
「………野口、どしたん」
野口がこの世の終わりのような顔をして突っ立っている。
「のぐちゃ〜〜ん???どうしたのぉ〜〜??」
相沢さんの間延びした声も、今の野口には届いていないようだ。
すると野口は、ゆっくりと口を開いた。
「………小川……???」