case of mistaken identity
第1譚 始まりのルビー
俺の家は、ひいじいちゃんの代から東洋人形を作っていて、親父が当代を勤める今となってはかなり有名な東洋人形店だ。

この東洋人形店、『良寛屋(リョウカンヤ)』の次代の跡取りである俺、良寛 霄(ヤヤモト ソラ)は、今、














逃げていた。


「くぉら待ちやがれ霄この野郎ぉぉぉおっ!!」


俺は待ったらぶっ殺されるとわかってて待つようなドMじゃないぜ。親父殿。


良寛 霄(ヤヤモト ソラ)
性別、男
歳、17歳
趣味、

"西洋"人形作り。




…まぁ、そういう事。





「まぁた西洋の人形なんぞ作りやがってぇぇぇぇええっ!!」


西洋だって東洋だって人形は人形だろ!
とか思うけど前言ったら半殺しにされたからそれ以来口に出していない。

つか足速!!
俺も足には多少なりとも自信があるけど…ってちょ!まっ!!

速いってぇ!!!!




ガタンッ
「うぉあっ!!」
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