惚れたのはナルシスト






「・・・真白ちゃん、言ってくれるじゃないの」

「ナルシスト相手だとハッキリ言えていいね。
ストレス発散できるよ。」

「なに?それじゃぁ、
オレの前だと素で居れるってこと?」

「へ?」

「オレって結構特別な存在なわけだ?」

「なっ!!違う!!
なんでそうなるの!?
この馬鹿ッ、ナルシスト!!」

「おぉ、焦ってる」


形勢逆転。

今度はアタシが怒る番だった。




「アンタやっぱムカつく!!」

「ムカつくほど好きって?」

「ばっ、バッカじゃないの!?
頭おかしいんじゃないの!?
病院に連れて行ってあげようか!?」

「ご心配なく。オレの頭はいつでも正常だから♪」

「なに、語尾に「♪」って必要!?」

「そんな怒ってたら、顔にしわ入っちゃうよー?」

「な、によ!これ以上のブスになるって!?」

「んーん、可愛い顔が台無しって♪」

「馬鹿ッ」

「あ、照れてる、照れてる」

「もう、見ないで!!」


この人と居ると疲れる・・・。


「かわいー」

「見るなって言ってんじゃん」


おかしい。

この人と居ると、この人のペースにいつの間にか巻き込まれちゃうんだ。

ずっと一緒に居たら洗脳されそうだ・・・。

きっと美穂も洗脳されたに違いない。



アタシは気をつけなきゃ!




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