華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
“家に帰れよ”
蓮が言った言葉が楓の頭から離れない。
帰らなきゃ…頭ではそう思うのに、体は動かない。
結局楓は公衆電話から蓮に電話した。
『…もしもし』
生で聞くよりも若干低い蓮の声。
「…蓮?」
楓が言うと『楓か…』と言う声がした。
『帰らねぇのか?』
そう尋ねてくる蓮。
「蓮…着いて来ない?」
楓は無意識に言っていた。
『…今日は喧嘩しねぇでいてやる。』
電話の向こうで笑った蓮は、楓の所に来るのを承諾した。