「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

しかも、茜から聞いた話では、一週間以上も無断欠勤していた俺を


「どうなってるんだ?」


と怒ってた店長に



「風邪で高熱が出て動けないみたいなんですよ」



と店長に嘘をついてまで庇ってくれたと。


そこまでしてくれる2人に俺は頭が上がらない。



それに、そもそも俺が赤坂さんにかなうはずなかったんだ。

俺が赤坂さんなら、俺みたいな男、どうにかしてサッサと辞めさせるのに。



赤坂さんは、逆に「悔しかったら這い上がってこい」と言った。



「這い上がって、俺を負かしてみろ。お前にだけは、絶対負けないけどな」


そう言われて目が覚めた。俺がどんなにチッポケな人間だということを思い知らされた。


いいさ。いつか超えてやる。正々堂々ぶつかって、赤坂さんに勝ってやる。


そう決めた日から、目の前にパァー明るい道が開けたんだ。

俺だけの道が。


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