二人の約束
陸は私の目を見て手をしっかりと握った。




「そんなこと言うなよ。紗季、これだけは約束してほしい。俺が紗季より先に死んでもお前はちゃんと生きろ。俺は大丈夫だから。だから、安心して。俺が生きてる限りお前はずっと俺が守るから。」



その言葉を聞いて、涙がとまらなかった。悲しくてじゃない。嬉し涙だ。こんなこと言ってくれる人なんて、いないと思う。



陸のほうが凄く辛くて苦しいのに。
私、頑張らないと。陸が頑張ってるんだもん。



「私、約束する。絶対毎日を楽しく生きるよ。陸、二人で乗り越えようね。」



「おぅ。」



陸はそう言って私の頭を力強く撫でた。

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