甘いビターショコラ

第一章『別れ』


4月。
クラス替えがある季節。
この時はまだ幸せだった。

私は彼氏の優斗と一緒にクラス表を見に来ていた。


『また同じクラスがいいな。』
『ぅん!』


手を繋ぎながら人込みを掻き分けてやっとクラス表の前にでれた。




『あ…』

と優斗が言った後にその意味を理解した…。





あ……クラスが違う。

『唯…。』


『…し、しょうがないよ優斗。』


優斗がすごくしょんぼりと肩をうなだれる様子がわかった。


『でもさっ…ほら、私達隣のクラスじゃん?だから3年生になってもいっぱいお話できるよ!』


『うん…だよなっ…』


そうして廊下を歩いて教室へと向かった。


『じゃぁ私5組だからここでバイバイ』

『うん。ちゃんと6組にも遊びこいよ?じゃぁな』


そういって優斗は6組の教室に入って行った。



さてと…
新しいクラスで頑張ろう。


ガラガラ…

5組には
本を読んでる人。
同じクラスで喜びを分かち合ってる人。
不安そうな人。
いろんな人がいた。


私がクラスを観察していると…


『唯!同じクラスじゃん!』
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