BOOKS

Memory 回想


純花が初めて彼を見たのは、高校に入学して1ヵ月経った頃だった。

自宅から1番近いという理由で、進学校として有名だった女子校を受験し通っている。


純花はもともと本が好きで、自然と図書委員になった。


純花の通っている学校は、放課後も図書室を開放しているので、よく夕方遅くまで学校に残っていた。


その日は、司書の前田さんとの話に花が咲き、学校を出たのが午後6:30頃だった。

いつもより1時間以上も遅くなってしまった。


しかし、どうしても欲しい本があったため純花は、1番気に入っている本屋に向かった。

学校と自宅の間にあるその本屋は、中学生の頃から通っている。



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