ごく当たり前の日常から
私達は、近くにあった喫茶店の『ーremakeー(リメイク)』と言う名前の店に入ることに決めた。

「いらっしゃい…」


中は、そんなに広くなく…かと言って狭すぎず、圧迫感がない、装飾品が余り置いていない地味な店内だけど…私には、丁度良い空間で、一目で気に入った。


ゆったりとした、静かなメロディーが店内に花を添える。


私は、すぐには席につかず辺りを、ゆっくりと見回す。


「素敵な場所ね…。気に入ったわ」


私が、ポツリと独り言を呟くと、コップを丁寧に布巾で磨いているマスターと目が合った。


「ありがとう、」
ニコッと、マスターは静かに微笑むと、コトッ…と、拭き終わったコップを、木製の食器棚へとしまい込む。


「……注文が決まったら、呼んで下さい」


「あ、はい…」


「…さ、席に座りましょうか」


私達は、窓際の席を選んで向かい合わせに椅子へと腰掛ける。


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