争いの果てに見えるもの
「確かに昔はひどかったらしい!


両民族とも虐殺が横行していたらしいからな…


幼い記憶で定かではないがこれだけははっきりと憶えている!


奴等が突然襲撃してきて母親が殺されてしまった事を…


それも俺の目の前でだ!


だが今では両軍ともそこまで酷くない…


少なくとも我々の民族ではそんなことはしないよ…


それに…」


「それに何?」


マリアの問いかけにルイスは続けてこう話す。



「それにもしマリアの事を傷つける奴がいたら俺が容赦しない!


それが味方だろうとな! 


少しは安心したかな?」


マリアが首をコクリと傾けてうなずいた。


マリアが頷くのを見たルイスは、 


「よしっ!それじゃ早速出発だ…


今頃第一連隊の残存部隊に第二連隊と補給部隊が追い付いている頃だ!」
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