出来ちゃった恋愛
目の前の問題を解決しなきゃ、俺達は前に進めない。



逃げてどうにかなる問題でもないってことだ。



1日、ユズのことばっか考えてた。



また殴られてんじゃねぇかとか、親が医者だからどうにかされちまうんじゃねぇかって。



良からぬ想像ばかりした。



「お疲れ様でした~」

「お疲れ~」



バイトが終わればバイクで帰る。



交通費は支給されるからバイクで帰れる。



このままユズの様子見に行くかな…。



昼間に電話したら出なかったから余計心配で。



時間を確認してからユズの家に向かった。



家の前の門に着いてるインターホンを押すと聞こえたのはたぶんお母さんの声。



「今日はお引き取り願えますか?」

「でもユズにっ…」



クソッ…。



中にも入れてもらえず、顔を確認されて軽くあしらわれてしまった…。



イライラしてポケットから取り出したタバコに火を着ける。



やめなきゃと思ってても、こればかりはどうもやめられない…。



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