恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「すごく優しくて……、いつでも味方になってくれるし、守ってくれるんです……」


包み込むような大きな優しさとか、まっすぐに向けられる強い想いに。

いつもドキドキさせられる。


うつむきながらブツブツ言うと、先輩が笑う。


「尚哉の事、好きなの?」

「ち、違います!

全然そういうんじゃなくて……っ、これは……、これは、その……」


焦りながら両手をおおげさに振って否定する。

だって……っ、あたしが必死にごまかしてる事を先輩がサラっと言うから……!


そんなあたしを見て、先輩は吹き出して笑った。

ははって笑った先輩が、微笑みながらあたしを見る。


「唯、前同じ事聞いた時には、“好きです”って普通に答えてたよ」

「え、」

「一緒に帰ってコーヒー飲んだ時。

あの時は多分、尚哉を男として見てなかったから平気で答えられたんだろうけど。

“友達として好きです”って、即答してた」




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