恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「そういえば、学校に迷い猫がいるんだけど……、飼い主探しとかに協力してもらえませんか?」
「迷い猫? 捨て猫って事?」
「多分。首輪してないし。
まだ子猫なんだけど、もしできるなら、ポスターみたいなの貼って、全校生徒に呼びかけられないかなーって」
ダメかな……。
少し弱気になりながら見ていると、先輩は黙った後、にこりと笑った。
「顧問の先生に相談してみるよ。今はその猫どうしてるの?」
「あ、えっと、都築くんがご飯あげてるんだけど……」
「尚哉が?」
「はい。でも、ずっとあげ続けられる訳でもないから、無責任なんだって自分の事言ってて。
なんか……、放っとけなくて」
ザワザワとうるさい廊下。
そんな中、消え入りそうな声で、先輩が言った。