それでも好き
「大森君…?」


何も喋らない大森君にあたしは気まずそうに言った。

「一つ聞いても良い?」


「うん…」


やっぱこの前のことかな?

「翠はさ、俺の事どう思ってる?」


どう思ってる?ってなに?
なんて答えればいいの?


「俺はさ、翠の事が好きだから。」


大森君は、嬉しい言葉を言ってくれる。
あたしもその気持ちに答えなきゃ。


「あたしもすきだょ…」


恥ずかしい。
あたし今、どんな顔してんだろ?


「まじで?」


そう言って、大森君はあたしを抱き締めた。
心臓の音が聞こえる…


大森君、すごいドキドキしてるんだ。
あたしと同じくらい。


あたしはその時、大粒の涙を流した。
大森君は気づいてなかったみたい。


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