君が隣にいる意味を教えて


それからする事もなく

ショッピングモールを一通り回ってから解散した。


帰りの電車の中での私は自信喪失。

まるでせっかくのテレビデビューなのに

上手くウケの一つも取れずただひな壇に座っているだけの

若手芸人のようだ。


『良い人すぎて私に合うのか分からない』


千尋から『デートどうだった?』というメールにそう答えた。


『ふーん。で、楽しかった?』


・・・・・。


『めちゃめちゃ楽しかった』

『ならいいじゃない』


うん、そうだね。

そうなのかもしれない。



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